無冠の女王と呼ばれるルージュバック。今年の春先には凱旋門賞制覇までがビジョンに入っていたものの、気がつけば未だにG1未勝利。ほとんどの馬がG1なんて未勝利で終わるのだから、それだけの話題で騒然とするほどに期待されていた馬ということですよね。
とはいえ、桜花賞での9着が印象的過ぎただけで、続くオークスでは2着、エリザベス女王杯でも古馬相手に奮闘し4着と、まだまだ我々を期待させる走りは見せてくれています。
そして、今回もまた格上相手の挑戦となる有馬記念。普通に戦績だけみるならばやはり買える要素はないのですが、春先の活躍を見てきたファンからしてみれば、バッサリと切ってしまう決断ができません。
さらに、ミッキークイーンが回避したこともあり、唯一の3歳牝馬ということで最軽量の斤量53kgを背負って挑むことになります。その他55kg勢としては3歳牡馬キタサンブラックに、リアファルと、4歳牝馬マリアライト、ショウナンパンドラがいます。マリアライトとはエリザベス女王杯にて斤量2kg差でレースをし、僅差とは言え負けています。
53kgという最軽量の斤量が現在残されている唯一のルージュバックに残されている武器ですが、それだけでは通用しないことが前走では明らかになっています。そして、その通用しなかったマリアライトもとりわけ有馬記念において本命とは言えません。
ルージュバックにとって有馬記念制覇はやはり高い壁としてそびえ立っています。現状の斤量差という武器以外に、何か買うだけの要素が見つからなければ、バッサリ切ってしまって問題ないでしょう。