ファンのかたには申し訳ありませんが、今年はほぼノーマークだったラブリーデイ、モーリスの2頭が一気に日本の競馬を背負って立つ代表馬に成り上がった1年だった、そんな風におもいます。
重賞では馬券にもならずにくすぶっていた2014年とくらべ、2015年になり自己条件から再スタートを切ると苦労していた重賞もあっさりパスし無敗のまま2015年を終え、香港を含みGⅠ3つの勝利を飾ったモーリス。
そしてラブリーデイも2014年までは重賞は連対がやっと、という成績でしたが2015年を中山金杯勝利によってスタートすると宝塚記念では6番人気の金星、天皇賞(秋)では1番人気での優勝と、GⅠ2つを含む重賞6勝を遂げました。
そのラブリーデイの大躍進の年を締めくくるのはやはり有馬記念。今年はこの2頭が別路線で活躍しているおかげで、年度代表馬がどちらになるか甲乙つけがたい良い競り合いになっています。G1勝数がモーリスのほうが上ですが、その他のレース格などを考えると現状ではトントンくらいかな、と個人的に予想しています。
ここでラブリーデイが有馬記念を優勝すれば、文句なしのラブリーデイで決定ではないかと思います。最近では人気馬であっても天皇賞→JC→有馬記念と3レース使うのはスタミナ面など、故障リスクを考えてか減少傾向にありますが、ラブリーデイは今年これで10走目となり、過剰に使いすぎという見方もありますが、これまで大きな故障がないことから、頑丈さも伺えます。
とは言え、さすがに疲労の色が見えたのがジャパンカップでの3着という結果ではないでしょうか。今年は相手にしなかったショウナンパンドラ、ラストインパクトに先着されてしまいました。
そして今年の有馬記念はゴールドシップの引退レースでもあります。有馬記念では有終の美を飾る競走馬が非常に多いです。こう書くと八百長のように見えますが、引退を控えたスターホース相手にガチンコで打ち負かしてやろうと勝負を仕掛けることをためらう人がいても攻めることはできないのではないかと思います。
騎手は単なるお荷物、ということもありますが、鞍上で人がある程度コントロールしている以上、花を持たせるではないですが、無意識化でそういった動きがあってもおかしくないとは思うのです。
競馬業界の事を考えても、そのほうがドラマチックになりますしね。
というわけで、ラブリーデイにとって、今年の有馬記念は少々不利に働くと思います。ジャパンカップを回避して休養を挟んでいれば二重丸を打ったかもしれませんが、軸にするのは少し不安な1頭です。